松本敏裕の世界

ご挨拶

 白い画用紙、キャンバスに絵の具をのせて、対象物からの思いや空間をつくっていく。日常の生活と共に、約50年繰り返してきました。
 横浜在住の私にとっては、モチーフとなる山手の風景は基本的に変化していません。高校生の時、イーゼルを立てて描いた山手十番館の佇まいはそのままです。
 港周辺や洋館巡りのスケッチをしていると、スペインやポルトガルの地中海性気候の穏やかな雰囲気を捉えたくなりました。今回のスペインは三回目の訪問でしたが、集中した時間での制作集となりました。 アトリエに作品が重ねて積んであるより、皆様にご覧いただいてお気に召したらご自宅で飾ってもらうほうが、作品が生きてきます。
 昨年は、銀座の画廊宮坂にて、皆様にご覧いただきましたが、以前以後の制作作品をご高覧下さい。
 また八月には、横浜みなとみらい地区で新作を発表する予定です。

平成27年3月 松本 敏裕

制作について

 制作は、水彩画、油彩画。今回は長年指導してきた陶芸の技法である染付を活かした表現に拡がってきました。陶土を板状にして発色を良くするために白化粧して焼いて、画用紙・キャンバスと同様にモチーフを描きます。お茶で薄めた呉須(酸化コバルト)を乳鉢でよく擂って描きます。伸びやかで説明的にならないように。これが難しいのです。中国の染付、日本の伊万里焼の染付をご存じのはず。それと同様の技法です。中でも、中国明末に製作された「古染付」は私の先生です。軽妙な筆遣い、楽しい図柄は太刀打ちできません。また、西洋のタイル、オランダデルフトのタイルやスペイン・ポルトガルのタイルなどの主題と生活の結びつきの表現も勉強のしがいがあります。透明釉を掛けて1230度位で本焼きしてできあがりです。 下絵付けや上絵での加飾にも拡がりがでてきます。酸化・還元焼成の工夫次第で色味も変わります。陶土・磁器土の選び方、呉須の選び方でもいかようにも変化します。表現の楽しみ・苦しみは尽きません。

経歴

1955年 横浜に生まれる
1970年 横浜市立西谷中学校卒業
1973年 神奈川県立希望ヶ丘高等学校卒業
1978年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業 卒業制作優秀賞
     神奈川県立川崎高等学校勤務 1985年まで
     東京展出展 1988年まで
1979年 独立展出展 1990年まで
1983年 イタリア・フランス・オランダ・イギリス・スペイン旅行
1985年 神奈川県立上矢部高等学校勤務 1998年まで
1993年 個展「土のしごと・絵のしごと」THE MUSE GINZA
1994年 文部省教員海外(ドイツ・ポルトガル)研修
1995年 個展「ヨーロッパ油彩・素描展」緑園都市駅ギャラリー
1998年 神奈川県教育委員会高校教育課指導主事 2003年まで
1999年 個展「みなとまち横濱 スケッチ散歩」緑園都市駅ギャラリー
2001年 個展「みなとまち横濱 スケッチ散歩」緑園都市駅ギャラリー
2003年 神奈川県立弥栄東高等学校勤務 2004年まで
2004年 神奈川県立上矢部高等学校教頭 2007年まで
2007年 神奈川県立藤沢高等学校副校長 2010年まで
2010年 神奈川県立希望ヶ丘高等学校副校長 2013年まで
2014年 3月 スペイン取材旅行
     個展「バルセロナ、マドリッド、アンダルシアの光と影」画廊宮坂
2015年 親子展「松本敏裕 亮平」サブウェイギャラリーM
     みなとみらい線 みなとみらい駅改札から1分
     (予定)8月10日(月)~16日(日)
現在  武蔵野美術大学・近畿大学豊岡短期大学(4月から)・県立高校 非常勤講師